東京2020オリンピックバスケットボール女子日本代表は、銀メダルという快挙を達成しました。
日本バスケとしては初のメダル獲得。
感動した人も多いのではないでしょうか。
どうやってこのような素晴らしいチームが出来上がったのか。
選手目線、コーチ目線、それぞれで語られている本を紹介します。
女子バスケットボール東京2020への旅
東京オリンピックで銀メダルを獲得した女子バスケットボール日本代表の軌跡。
トム・ホーバスHCと12人の代表選手のインタビュー集。
バスケ史上初のオリンピックでのメダル。
あの感動がよみがえります。
HCと選手全員が、「金メダルを取る!」という目標を掲げ、本気で信じていたということがわかります。
その結果、決勝は残念ながら敗れましたが素晴らしい結果を残してくれました。
最初は半信半疑だった金メダルという目標ですが、信じて努力し続けて、それが自信となり実現可能な目標になったのだそうです。
印象深いのが、各個人が自身の役割を理解し、それを遂行した結果だということを全員が語っていました。
ベテランにはベテランの、若手には若手の、PGにはPGの、スコアラーにはスコアラーの。
それぞれの役割が明確となっていて、誰が抜けてもいけない、パズルのピースが噛み合ったようなチームが出来上がったそうです。
日本人ならではの、個の力に頼るのではなく、チーム力を高めるということにつながっているんでしょう。
トムHCの「スーパースターはいないけど、スーパーチーム」がこれを物語っています。
チャレンジング・トム – 日本女子バスケを東京五輪銀メダルに導いた魔法の言葉 –
トム・ホーバスHCが東京オリンピックで銀メダルを獲得するまでの4年間でどのようにこのチームを築き上げてきたかを語る一冊です。
4年間でトムHCが語り続けてきた24の言葉の紹介を中心に、東京オリンピックの振り返り、トム自身の歴史の振り返り、そして新たに引き受けた男子日本代表への思いが語られています。
本書でもトム・ホーバスHCと選手の信頼関係がうかがえます。
チームはファミリーで、トムはお父さん、選手は12人の娘のような関係だと。
家族はケンカをしてもすぐに仲直りできる絆があるのです。
このような良い関係性が保たれているから、テレビで流れているような強い口調で注意するトムであっても、選手との信頼関係が崩れないのでしょうね。
東京オリンピック後露出が増えた選手から、トムは「厳しい」「怖い」という発言がありましたが、トム自身はそう思っていませんでした。
厳しく注意はしていましたが、それは選手の可能性を信じているからということです。
さらに、厳しく注意した後のフォローも忘れません。
自身が注意した内容が間違っていなかったかどうか確認します。
このような関係性だからこそスーパーチームが生まれ、この結果がついてきたのだと納得させられます。
バスケの技術的な要素も紹介されていますが、チームビルディングとして、スポーツチームだけでなくビジネスシーンのヒントにもなるでしょう。
女子日本代表のHCとしての役割は終えましたが、次は男子日本代表です。
まずはリレーションシップを作るところから始めると語っており、女子と同じように信頼関係を築くことができれば、良い結果がついてくるのでしょう。
期待せずにはいられないですね。
苦しいときでも、一歩前へ!
東京オリンピックで女子バスケットボール日本代表のキャプテンを務めた髙田真希選手の自伝です。
東京オリンピックでの銀メダル獲得の振り返りはもちろんのこと、幼少期の真希少女について、名門桜花学園への進学の真相、実業団デンソーでの経験、会社設立の理由など、色々と語られています。
代表チームのキャプテンを務めていた髙田選手の行動が印象的でした。
情熱家のトム・ホーバスHCからメンバーに「熱を伝えてほしい」と言われていたようです。
しかし髙田選手は、自身の性格とメンバーの性格を考えてそのまま伝えるのではなく、自分なりのやり方でメンバーに伝えます。
そのまま伝えてしまっては、若手が委縮すると考えたためです。
一方で、トムHCにもリーダシップをとっていることがわかるようにふるまっており、間を上手く取り持っていたようです。
ご自身はこれを中間管理職のようだとおっしゃっていました。
本書の中で、アスリート特有の「負けず嫌い」を持っている一方で、内気で引っ込み思案な面があるという意外な一面が垣間見えます。
テレビなどで見る髙田選手を見ると想像できませんよね。
髙田選手は、女子バスケやWリーグの認知度を上げたいという想いを強く持っているということが本書でよくわかります。
そのために、オリンピックでのメダル獲得後のメディア出演を積極的に行ったり、「TRUE HOPE」という会社を立ち上げてバスケ発展に寄与しています。
このような活動をしていることがわかると、一バスケファンとしては応援したくなります。
プレーヤーとしてもWリーグ最高得点記録更新中ですので、今後も多方面での活躍に期待したいですね。
まとめ
今回は、バスケ書籍のなかでも2020年東京オリンピック女子日本代表に関する本を紹介させていただきました。
銀メダル獲得という快挙を成し遂げましたが、強いチームには理由があることが分かります。
選手を信じるコーチ、コーチを信じる選手。
長い時間をかけて築かれた絆がそうさせたのでしょう。
このようなアスリートの世界だけでなく、ビジネスの世界でも上司と部下の信頼関係構築のヒントにもなるでしょう。
バスケをやる人はもちろんですが、そうでない人も何か得るものがあるのではないでしょうか。
よかったら手に取ってみてください。
選手たちの素顔が垣間見えるINSIDE AKATSUKIとうYouTubeチャンネルがあります。
こちらも合わせて見ると面白いですよ。
他にもバスケに関する書籍を紹介しています。
オリンピックの活躍で、町田瑠唯選手がWNBAと契約しました。
アメリカのプロバスケリーグで、NBAの女子版です。
もの凄い快挙です。
その他のメダリスト達は、Wリーグという国内リーグに参加しています。
オリンピックで興味を持った方は、観戦してはいかがでしょうか。
実際に会場には行けなくても、今はネットで観戦することも可能です。
Wリーグも「バスケットライブ」で視聴することができます。
Yahoo!プレミアムに登録することで見放題となります。
その他バスケコンテンツもたくさんあり、バスケットライブのためにYahoo!プレミアムに登録しても損はないと思います!
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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